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産業競争力会議 第一回 [金融全般]

年末年始のバタバタで、ブログの更新をさぼっておりました。

今回は、先週開催された産業競争力会議の第一回での配布資料を見て、コメントしたいと思います。

こういった会議には珍しく、金融機関のトップ(みずほの社長)が呼ばれていましたので、金融という観点から、どんなことを言うのだろうかと、ちょっと興味があったわけです。

しかし、配布資料(佐藤議員資料)を見てがっかりしました。確かに、一見、流石、金融機関の方が作った資料という感じでまとまっているのですが、よく見ると、中身に乏しい。

いや、それだけならまだしも、ちょっと、酷いと感じたのが、Cool Japanとか、農業の第6次産業化とか格好いいことを言っているのですが、中身は、そういった分野で”官民ファンド”を活用しろということ。まさか、金融機関から官民ファンドが出てくるとは思いませんでした。金融的にフィージブルなのであれば、”民”だけでファンドを作ればいい。資料によれば、このファンドには、みずほも資金を出すし、地銀などからも資金を集めるとのこと。であれば、なおさら”官”の資金はいらないのではないでしょうか?その中で、敢えて、”官”の資金が必要というのは、金融的にはフィージブルではないか、あるいは、やる前から”市場の失敗”が起きるということを、金融機関自ら言っているようなもので、金融機関から言い出す話ではありません。結局、国に安い資金を出させてその分儲けようというのが透けて見えます。そう言えば、新しく作る機構に劣後ローンを出させようとしていますね。この辺りが怪しいです。

それ以外の項目は、本当に中身がない。 PPP/PFIの活用とか、アジア債券市場の話とか、個人資産金融資産の活用とか、言い古された話ばかりです。問題は、こういったことをどうやって進めるかということで、また、進まない理由も金融機関なのですからわかっているはずで、言うのであれば、もう少し具体策を考えてから言ってほしい。

ただ、他の方も基本的には似たり寄ったりか、あるいは、やっつけ仕事に終わっているかという感じが多いです。しかし、似たり寄ったりと言っても、もう少し具体的に言っていますし、やっつけ仕事の方は、次回以降に期待できます。みずほの社長の場合は、資料が立派で、いかにも組織を動員しました!という感じにも拘らず、上に書いたような状況なので、ますます期待できません。

そういった中、唯一、三木谷氏の資料は、シンプルかつポイントを突いていてよかったです。内容も、欧米企業では一般的ですが、日本の企業では十分に活用できていないKPIを国の指標に応用しようというアイデアで、そういった発想は流石です。そう言えば、みずほの佐藤頭取も、三木谷社長も日本興業銀行の出身。それだけで比較しては、佐藤頭取に酷でしょうか?
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